■社会ニュース■

2003.02.25号

首都警察の警官達がメキシコ国立大学で60時間履修する計画

メキシコ首都警察の19000人の警官が、憲法、刑法、倫理学、公的サービスの責任についてなどの授業を履修することが警察庁とメキシコ国立大学の間で決まった。これらの履修時間は60時間で、この3月半ばから開始される。警官たちが自分達の任務を遂行するために、その基本となる法律についての知識をつけさせることが狙いである。60人の教師が彼らの指導にあたる。60時間という期間は短すぎるのでは、という疑問も寄せられたが、専門家を養成するためではないのでこれで十分であろう、というのが警察の答えである。これらの科目の履修により、警官による犯罪追放も意識が高まることを警察は期待している。(El Universal / 23 de febrero de 2003 / Mexico)

海外産の魚がメキシコマーケットに次々と侵入

自由貿易の開始に伴い、メキシコの魚マーケットにも中国、パナマ、チリ産の魚が並ぶようになった。専門家の話によると、約10,000トンの魚が上記3カ国から輸入されており、その価格は国内産よりも安いという。これから四旬節(カトリックの復活祭を迎えるための期間。4週間続く)に魚の消費量が増えるため、国内漁業にとって海外勢との戦いである。(El Universal / 23 de febrero de 2003 / Mexico)


2003.02.18号

メキシコシティで収賄警官と贈賄者双方を罰する新法(転載記事)

犯罪都市の汚名返上を目指すメキシコ市で10日、交通違反者からわいろを受け取った警官と、贈賄側の違反者双方に、禁固刑などの厳罰を科す新法が施行された。収賄警官は、わいろの額に応じて禁固1―9年、贈賄者には同6か月―3年を科す。市内各所にある交通整理用の監視カメラ172台を汚職摘発に活用するという。同市では、警官がドライバーから恣意(しい)的に現金をせびり、市民側も少額のわいろで交通違反に伴う罰金を免れようとする傾向が強く、順法意識は極めて低い。同市は最近、ジュリアーニ前ニューヨーク市長に防犯指南を仰ぐなど治安回復に躍起で、警官や市民の綱紀粛正策を練っていた。新法施行日の10日、駐車違反の男性が警官2人に現金100ペソ(約1000円)を渡し、逮捕第1号となった。[読売新聞 2003-02-11-22:43]

ポポカテペトゥル火山から溶岩と火山灰が観測される。付近住民には危険なし

現地時間2月14日の午前5時34分から6時にかけて、ポポカテペトゥル火山のクレーター内部から噴火の兆候である物質があることが感知された。国立災害予知センター(Cenapred)によると、火山内部で活動が起こっているのは確かだが、まだ詳細については分からないとのこと。ポポカテペトゥル火山に詳しいラモン・ペニャ・メルチェ氏によると、今回の活動ではまだ付近住民への危険な影響はないだろうとのこと。付近の村の小学校も特に休校はしない予定だ。(El Universal / 14 de febrero de 2003 / Mexico)

自転車こそ環境に良い乗り物であるとエコロジスト達が政府に訴える

メキシコシティのエコロジストグループが、シティ内の公的交通手段に自転車を使用するよう、政府に訴えた。自転車は他の交通手段に比べてインフラ整備にお金がかからず、また大気汚染の緩和に役立つというのが彼らの主張だ。また、彼らは、一般家庭や学校でも交通手段として自転車を使用するよう、呼びかけている。(El Universal / 15 de febrero de 2003/ Mexico)


2003.02.11号

メキシコ地下鉄の改修工事計画資金不足のため公的資金3500百万ペソ投入

公共交通組織は地下鉄1・4・5・7番線改修計画を実行するため、メキシコ財務省と資金借り入れの交渉を行った。この組織の発表によると、資金は前年より100百万ペソ増の7500百万ペソで、その内2800百万ペソはA番線と9番線の開通工事のために用意している。資金の60%は13000人の地下鉄職員の給料に使われるため、優先的に行われるべき改修工事のために、公的資金3500百万ペソが投入されることとなった。 (El Universal / 9 de febrero de 2003/ Mexico)

メキシコの歴史教科書記述について議論

71年間もの間続いた一党政治の下でメキシコの子供達が学ぶ歴史教科書に掲載されていた内容が、現実とは違うのではないか、という議論が起きている。メキシコの民主政治は、PRIの一党政治が終わった2000年に始まった、と教科書に載せるべきではないか、という意見が支持されてきたのである。教科書内容は、専門家によって見直され、事実を正確に掲載するべきだ、と教育省のレジェス・タメス女史は教科書審議会に申し立てた。タメス女史は、1968年に起こった、軍隊による学生虐殺事件や、メキシコが抱える貧困問題についても、教科書は真実を子供達に示すべきだ、としている。(Mexico Daily / 7 de febrero de 2003 / Mecxico)


2003.02.04号

<国際司法裁判所>米国内のメキシコ人死刑囚問題で5日に判断(転載記事)

去米国の死刑制度を巡る国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)の論議が再燃している。メキシコが1月9日、米国内に収監されているメキシコ国籍の死刑囚54人の執行停止を求める訴えを起こした。2月5日に予定されている公判で、このうち仮保全(執行延期)を求めた3人への判断が示される。(毎日新聞1月31日)