■ 政治ニュース ■

2003.01.28号

世界経済フォーラム−3人のメキシコ人が「明日を担う世界的リーダー」に認定

スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラムで、1月27日月曜日、メキシコ人のカルロス・ダネル、フロレンシオ・ロペス、エステラ・ビジャレアルの3氏が「明日を担う世界的リーダー」との称号を与えられた。ダネルは農村の零細信用供与組織「コンパルタモス」を創設し指揮している功労を認められて選出され、ロペス氏はイエール大学のコーポラティブ行動研究所の理事を務めている。ビジャレアル氏は身障者支援組織「Unidos lo lograremos(団結して成し遂げよう)」を設立し理事を務めている功績を認められた。(CNI en Linea 2003/1/27)

先住民問題−Cocopaが先住民問題にまつわる憲法改正を検討

和解と和平のための委員会(Cocopa)は、メキシコ先住民の提案をより多く反映しつつ、先住民の権利と文化に関する新しい憲法改正案を練る作業を始めることになるだろう、とPRDのクルス=エスカンドン上院議員が記者会見で発表した。加えて、サパティスタ民族解放軍と連邦政府双方がより直接的な交渉を持てるよう対話を行う意志を持つことが不可欠であると指摘した。対話の欠如に関しては、Cocopaが対話再開の働きかけをしているにもかかわらず、EZLNと連邦政府の両方に責任があって再開されていない、と述べた。(Proceso 2003/1/27)

メキシコと米国の司教が移民問題についての合意を具体化するよう呼びかけ

メキシコと米国の司教が、移民に対する「否定的感情」による行動を減らすためにも、移民問題合意を推進し具体化するよう、それぞれの政府に呼びかけた。またフォックス大統領とブッシュ大統領、及び両国国会に対しては、二国間の経済的不均衡を補正しメキシコ人労働者が国内にとどまれる機会を与えるよう、北米自由貿易協定の影響をもういちど確認するよう求めた。要求を掲げた文書はメキシコ司教団会議の議長と秘書官の連名で、メキシコ内務省大臣宛に提出された。(Proceso 2003/1/24)

SEDESOL(経済社会開発省)がコリマ州の被災者に6200万ペソの援助を決定

経済社会開発省は、去る1月21日火曜日にコリマ州で発生した地震により倒壊した家屋の修復のため、6200万ペソの援助金支給を決定した、と発表した。同省のバスケス・モタ大臣によると、マグニチュード7.6の今回の地震で、11000家屋が全半壊した。これまでに緊急一時雇用創出のため、及び家計の収入を再活性化するため、州政府から2000万ペソが支給されており、これに加えて連邦政府から支給されることになる。(CNI en Linea 2003/1/25)

観光省とナシオナル・フィナンシエラが地震によって被害をうけた企業のための救援策

メキシコ観光省(Sectur)とナシオナル・フィナンシエラ(NAFIN)は、地震によって被害を受けたコリマ州とハリスコ州の中小の観光業者を支援するため、「特別資金」を設定すると発表した。被害状況は確認中だが特に大きな被害は認められておらず、マンサニージョではほとんど何も被害はなかったとされる。また、コリマ州ではサーファーの間で有名なビーチのあるクユトランのホテルが数軒被害を受けた。(Notimex 2003/1/23)


2003.01.21号

国連の報道官が米墨間の移民合意強化を勧告

国連の移民人権問題に関する特別報道官であるガブリエラ・ピサーロ氏は、北米自由貿易協定(NAFTA)のような合意は加盟国間の安全で正当な人の移動にも焦点を当てるべきであると述べた。2002年3月7日から18日にかけて行った米墨国境の調査報告書のなかで、報道官は両国政府に対し、移民問題に関する二国間合意を強化し、移民を規制する新しいプログラムを開始するよう勧告した。米墨国境の状況を予測するにあたり、1993年にNAFTAが調印されて以来、国境を越えようとして死亡した移民は1870人にのぼると発表した。(Notimex 2003/01/19)

フォックス大統領は世界経済フォーラムに参加するためスイスへ-月曜はIMSS60周年式典

フォックス大統領の今週の予定は、まずメキシコ社会保障機構(IMSS)の60周年を祝う式典を取り仕切った後、ダボスで行われる世界経済フォーラムに出席するためスイスに向かう。IMSSの60周年式典は1月20日月曜日に21世紀国立医療センターの第一講堂で行われる。スイスに発つのは木曜日となる。(Notimex 2003/01/18)


2003.01.14号

カスタニエダ外相辞任−新外相にはデルベス経済相

フォックス大統領はカスタニエダ外相の辞任を認め、10日金曜日、現在のデルベス経済相を新しい外相に任命した。また、ヌエボ・レオン州知事のフェルナンド・カナレス氏に経済相に就任するよう要請した。2000年の政権樹立以来始めての閣僚入れ替えとなる。デルベス外相は55歳の経済博士。大統領選のときからフォックス大統領と非常に近い関係にあり、国際貿易の交渉のエキスパート。一方のカナレスは56歳の企業家で、グルポIMSAの大口株主の一人。(CNN en espan~ol, 2003/1/10)

「政治は私の職業ではない」とカスタニエダ前外相

ホルヘ・カスタニエダ前外相は、「政治は私の職業ではない・・・私はいつも市民社会の一員だった。」と述べ、元来外相の職務に就いたのは社会に変革をもたらしたかったからだったと認めた。また、米国との間の移民問題で考え方の上では進歩があったのにそれをうまく政策に活かせなかったことが特に悔やまれるとも述べた。フォックス大統領は、カスタニエダ前外相の辞任を承認したあと、その熱心さ、ねばり強さ、国際社会でメキシコの利益を守る能力の高さを評価し賞賛した。(Proceso, 2003/1/10)

先住民問題-CocopaがEZLNに再び対話の席に着くよう呼びかけ

チアパスにおける和平と和解のための委員会(Cocopa)の新しい委員長、ペレス・ノリエガ氏は、サパティスタ民族解放軍(EZLN)に対し、対話の道に戻る正式な日付と時間を決めて、チアパスにおける正当で継続的な平和を実現するよう呼びかけた。ペレス・ノリエガ氏は国民行動党PANの上院議員。1月7日に就任した際にサパティスタが対話の席に戻る前向きな姿勢を示したことを評価したが、日にちをはっきり決めるために委員会とコンタクトをとるよう、敬意を込めて求めた。(CNI en Linea 2003/1/7)