■ 政治ニュース ■

2002.11.26号

フォックス大統領、高等教育強化のために約20億ペソを拠出

教育全体、とくに高等教育により多くの予算を向けることは、来年の主な政府目標の一つとなっている、とフォックス大統領が述べた。また、自らの予算案は社会的性格を持っていると強調し、政府予算のうち90パーセントは社会投資に向けられているとした。「国公立大学および技術研究所のための制度的強化総合プログラム条項」の調印にあたって、大統領はこのプログラム用にと9億8700万ペソを渡し、これによって「恩恵を受ける58大学は576件のプロジェクトを実施することができ、それが質の高い教育プログラムにつながり、学生にとってよりよいサービスを提供できるようになるだろう」と述べた。(Proceso 2002/11/19)

フォックス大統領、セディージョ前大統領の経済政策を擁護

スペイン国王フアン・カルロス一世とスペイン・メキシコの裕福な企業家たちと会食したフォックス大統領は、セディージョ前大統領の経済政策を評価する発言をし、1995年から2000年の間に達成された経済成長を強調して、その間には貧困の指標も低下したと述べた。また、過去の経済計画が抱えていた問題点のひとつとして、外国から押しつけられた経済モデルを採用したために起きた一貫性のなさを挙げた。しかし、ラテンアメリカ・カリブ経済委員会にょれば、1995年から2000年の間に経済政策は改善されており、自らが政権を取って以来の2年間も、この路線を継続するよう務めていると述べた。(Proceso 2002/11/20)

サン・アンドレス合意を12言語に翻訳

チアパス州政府は、1996年に連邦政府とサパティスタ民族解放軍の間で結ばれたサン・アンドレス・ララインサール合意を先住民の12言語に翻訳する。同合意の内容を先住民も理解できるようにすることが目的。60の音楽と舞踊と絵画のグループが参加したマヤ・ソケ・フェスティバルのなかで、州立文化・芸術機構の会長オスカル・オリバ・ルイス氏が、チアパス州政府の決定を発表した。(CNI en Linea 2002/11/22)


2002.11.19号

フォックス大統領、米国によるイラク攻撃に「待った」

国連の非常任理事国を務めるメキシコのフォックス大統領は、米国に対し、イラクに対する一方的な攻撃を行わないよう呼びかけた。フランスの国会で語った。フォックス大統領は、国連による査察を受け入れたイラクが武装解除に応じなかった場合には、国連の安保理だけが、イラクに対してどのような処置を施すかの決定権を持つと述べた。大統領は、「メキシコとしては、一国あるいは数カ国だけが、国際コミュニティの指示なく行動をとったならば、国連に対する信頼は著しく損なわれるだろうと考えているし、国連の行動能力も縮小されてしまうだろうと思う」と述べた。(Reuters 2002/11/14)

フランスからメキシコへの6億ドル規模の投資

フランスを公式訪問したフォックス大統領は、2003年にはフランスからメキシコへ6億ドルの投資が行われることを承認した、と発表した。フランス首相との会談を終えた大統領は、会見ではどのようにして二国間の関係を発展させることができるか、という話題が取り上げられた、と述べた。(Notimex 2002/11/15)

先住民の62言語を救済する法案を下院が可決

メキシコ下院は、消滅の危機にある先住民の約62言語を救済するための研究所設立が計画されている「先住民言語権利法」を委員会レベルで承認した。下院先住民問題委員会の会合で、PRI、PAN、PRD、PT、PVEMの5政党の票を得て、同法案が承認された。(Notimex 2002/11/17)


2002.11.12号

国民行動党(PAN)はフォックス大統領の2003年予算案に合意

ルイス・フェリペ・ブラボ・メナ国民行動党首は、メキシコが必要としている財政改革が相変わらずペンディング事項となっている状況下では、全ての部門の需要を満たすための十分な財源を確保することは非常に難しい、と述べた。予算案をめぐる討議終了で合意したPANの国家行政委員会の会合の終わりに際して党首は、PRIとPRDの議員が政党を支持している知事とだけ会合を持ったことを批判した。議会においては、すべての国民の利益につながるような行動をとらなければならない、と述べた。また新予算案については、これを軸に共同作業を進めていくことで合意はしたが、観察や見直しも行っていくとし、とくに教育・健康・生産投資に資源を投入するという点に置いてよく計画された予算案になっている、と評価した。(Proceso, 2002/11/8)

アムネスティが「メキシコではいまだに拷問が行われている」とフォックス大統領に警告

人権団体アムネスティ・インターナショナルはフォックス大統領に対し、「メキシコでは今も人権侵害が頻繁に行われており、当局はその犠牲者に対して効果的な救済策をとれないでいる」と警告した。フォックス大統領は英国訪問2日目に同団体の秘書官と会合した。フォックス大統領はメキシコの現政権にとって人権問題は優先事項であると述べた。(CNI en Linea, 2002/11/12)


2002.11.05号

フォックス大統領、麻薬規制のための国家計画2001-2006を発表

フォックス大統領は11月4日、麻薬規制のための国家計画2001-2006を発表し、「この政権下では無罪放免となる者は一人もいない」と述べて、麻薬密輸と徹底的に闘うことと、麻薬取引行為を行っているすべての役人と闘っていくことを宣言した。(Notimex, 2002/11/4)

米国の新聞がフォックス大統領批判キャンペーン−イラク攻撃非協力に対して

フォックス大統領が米国のイラク攻撃に協力しない姿勢を示していることに対し、米国の主要紙はフォックス大統領を批判するキャンペーンを開始した。10月29日火曜日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、月曜日にフォックス大統領の態度がブッシュ大統領に「不快な思いをさせた」と社説で論じたニューヨーク・タイムズ紙やワシントンポスト紙の批判的な情報に同調した。(Proceso, 2002/10/30)