■ 最新音楽ニュース ■

2002.04.30号

本年度のラテン・グラミー賞はハリウッドで開催

第3回目ラテン・グラミー賞が、来る9月18日にハリウッドのコダック・シアターで開催されることが決まった。同劇場はひと足先に行われたオスカー授賞式の会場。グラミー賞の模様はCBS系列の放送局を通じて全米をはじめとする世界約120カ国で放映される。

ミス・ユニバース2002実行委員会がチャヤンにゲスト出演を依頼

来る5月29日にプエルトリコで開かれる2002年度ミス・ユニバース大会の実行委員会は、同国のスーパーアイドル、チャヤンと“サルサ界の貴公子”マーク・アンソニーの両名にゲスト出演を呼びかけている。愛妻が1993年に同大会のプエルトリコ代表を務めたこともあり、マーク・アンソニーの出演は確実視されているが、チャヤン側からの返答はいまだ得られていない模様。ちなみにチャヤンは海外ツアーの一環として6月13日、14日とメキシコシティのアウディトリオ・ナショナルでコンサートを予定している。

タリアが米国の人気トーク番組で英語曲のお披露目

シャキーラに続け!とばかりに、所属レコード会社EMIミュージックの全面バックアップのもと、メキシコ人歌手・タリアが英語曲(3曲)を収録したアルバム『Thalia』をリリースする。発売は5月21日。主演した数々のメロドラマが輸出され、以前からフィリピンを初めとする東南アジアで人気を確立していたタリアは、1996年に発表したアルバム『Nandito Akko』で英語曲に挑戦済みだが、本作で初めて本格的な全米進出を狙っている。プロモーション活動の一環として、すでにロシー・オドネルが司会を務める米国の人気トーク番組へのゲスト出演が決まっているそうだ。ちなみに音楽プロデューサーとして、ラテン・グラミーの常連エミリオ・エステファンをはじめ、コリー・ルーニー(デスティニー・チャイルド、マーク・アンソニー、ジェニファー・ロペス)、スティーヴ・モラレス(クリスティーナ・アギレラ、エンリケ・イグレシアス)らが参加している。


2002.04.23号

2001年度、メキシコ最も売れたラテン音楽CD10枚

2001年度のメキシコ国内におけるCD販売枚数は、海賊版CDが大量に出回ったことから、過去11年間で最悪の売れ行きとなった。そんな中、健闘を見せたのは以下の10枚:

『MTV Unplugged』 アレハンドロ・サンス(スペイン)
『Mis Romances』ルイス・ミゲル(メキシコ)
『Mas de mi Alma』マルコ・アントニオ・ソリス(メキシコ)
『Contigo Siempre』バンダ・レコド(メキシコ)
『Servico de Lavanderia』シャキーラ(コロンビア)
『El Viaje a Copperpot』 オレハ・デ・ヴァン・ゴッホ(スペイン)
『Ahora con Banda y Rancheras de Botella』ルピージョ・リべロ(メキシコ)
『Paulina』パウリナ・ルビオ(メキシコ)
『MTV Unplugged』ラ・レイ(チリ)
『Origenes』アレハンドロ・フェルナンデス(メキシコ)

シャキーラがアエロ・スミスの記念イベントに出演

米国MTVが同国のロック・バンド、アエロ・スミスの業績をたたえて制作した特別番組「mtvICON」にコロンビアの歌姫シャキーラが登場。ジャネット・ジャクソン、メタリカらと共に、ベテラン・バンドのヒット曲を熱唱した。

フアン・ガブリエルがコンサートでマリア・フェリックスに捧げた曲を熱唱

メキシコのシンガーソング・ライター、フアン・ガブリエルがメキシコシティのアウディトリオ・ナショナルで歌手生活30周年コンサートを開催、計5日間で5万人以上の観衆を動員した。最終日となった15日晩の公演では、先日、心筋梗塞で他界したメキシコ映画界のディーバ、マリア・フェリックスに自ら捧げた曲『マリアの中のマリア』(1967年制作・原題『Maria de Todas las Marias』)を熱唱。彼女の大親友だったTVプロデューサー、エルネスト・アロンソが最前列で涙する一幕が見られた。


2002.04.16号

フェイ、3年ぶりのニュー・アルバム発表へ

メキシコの女性ポップ歌手、フェイが3年ぶりのニューアルバム『Vertigo』(ソニー・ミュージック)をリリースする。英語の楽曲が13曲、スペイン語の楽曲が10曲という豪華2枚組。スペイン語圏はもちろん、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、シンガポール、日本での発売が予定されている。5月の世界発売に先駆け、4月15日より、メキシコのラジオ局で第一弾シングル『Se lo que vendra』(直訳:何が起こるか知っている)がオン・エアー。人懐っこいキャラクターで、ちびっ子を中心に絶大な支持を集めてきた正統派アイドルは、本作で全曲作詞に挑戦。アイドル脱皮と世界進出に意欲的だ。

A.フェルナンデスが最新シングルのプロモでヒゲを披露

アレハンドロ・フェルナンデスの最新シングル『Si tu no vuelves』(直訳:もし君が戻らなかったら)のプロモーション・ビデオが今月16日から解禁となる。メキシコのベテラン監督アルフォンソ・アラウの最新作『サパタ』で、メキシコ革命の英雄エミリアノ・サパタを演じる“ランチェーラ界のプリンス”は、映画の役作りのために伸ばしていたヒゲのままで登場。最もセクシーな芸能人との呼び声が高い彼だが、これまで以上にワイルドな魅力で女性ファンのハートを鷲づかみなのだ。

フリオ・イグレシアスが3枚続けてアルバムを製作

数週間前に母親を亡くしたばかりのフリオ・イグレシアス。深い悲しみに沈むまもなく、続けてざまに3枚のアルバムをレコーディングすることになった。英語アルバムが一枚とスペイン語アルバムが2枚。うち、一枚(スペイン語)はメキシコのカウボーイ音楽“ランチェーラ”を題材としたもの。



2002.04.08号

パウリナ・ルビオの英語アルバムが完成!

 コケティッシュな魅力と奔放なステージで根強いファンを持つメキシコのポップ歌手、パウリナ・ルビオの最新アルバム『Border Girl』がリリースされる。スペイン語圏を中心に世界中で250万枚のセールスを記録した前作『パウリナ』(全曲スペイン語)からのセルフカバーを含む、英語中心の構成(スペイン語曲は4曲)。ラテン系ディーバとして一足先に英語アルバム『Laundry Service』を発表したシャキーラ(コロンビア)は現在うなぎのぼりの人気だが、“メキシコの歌姫”がどこまで米国市場を拡大できるか気になるところだ。
 「私の音楽はあらゆるタイプの場所で流れている。ディスコだけでなく、小学校や結婚式でもね。音楽には“決まりごと”はなくて、絵を描くようにいろんな色や素材を混ぜ合わすことができるの。ダンス・ミュージックやロックだけでなく気に入ったジャンルの曲を自由に歌えるのよ」と語るパウリナ嬢。その言葉どおり、本作では彼女のお気に入り曲のひとつだという大物ロック・バンド KISSの『I Was Made For Lovin' You』に挑戦しているほか、ラップ、ヒップホップ、R&Bと幅広い要素を取り入れている。まずは前評判の高いノリノリの第一弾シングル『Don't Say Goodbye』(スペイン語タイトルは『Si tu te vas』でお手並み拝見! ちなみに、タイトル曲『Border Girl』はリチャード・マークスによるバラード。

ロッド・スチュアートがメキシコでバースディ

 英国人ロッカー、ロッド・スチュアートが5月20日と21日にメキシコシティのアウディトリオ・ナショナルでコンサートを行う。ちなみに当初の予定では、同市内の闘牛場(プラサ・デ・トロ)が会場となっていた。


2002.04.01号

最新アルバムでタリアが作詞に挑戦

米国ソニー・ミュージック社長トミー・モットーラ氏(マライア・キャリーの元夫)の愛妻で、米国在住のメキシコ人シンガー、タリアが最新アルバムの制作を進めている。今回も大ヒットメーカー、エミリオ・エステファンがプロデュースを担当。女優としても根強い人気のタリアはここ数年ドラマがら遠ざかっているが、「ファンが女優としての私に早く会いたがっているのは承知しているけれど、納得できる脚本に出会えるまでは歌手業をがんばりたい。今回のアルバムは未発表曲ばかりで、私が作詞した楽曲がたくさん含まれているからきっと喜んでもらえるハズ」と語っている。

カリスマシンガー、R.アルホナ「名声よりもこだわりが大事」

「ボクが曲を作るのは好きだから。流行に乗ることには喜びを感じない。そういったことは、他の人たちに任せるよ」そう語るのは、グアテマラ出身のリカルド・アルホナ。南北の経済格差に対する批判や米国の同時多発テロ事件を予期していたかのような楽曲を発表するなど、これまで何度か物議をかもしてきた骨太シンガーソングライターだ。
「偽りのイメージではなく、長所と欠点の両方を含めた等身大の自分を表現している。よく信仰について訊かれるけど、ボク自身は特定の宗教に属しているわけではない。信仰とはこうあるべきだなんて説教をするつもりもないよ。ただ自分の中から生まれてきたテーマを歌にしているだけなんだ。たとえ批判されたり一部のファンが離れてしまったとしても、自分の活動を制限するつもりはない」数々のヒット曲を世に送り出し、押しも押されぬ大スターとなった現在も、持ち前の反骨精神は健在のようだ。

ルイス・ミゲルのキスに往年の名女優マリア・フェリックスがメロメロ

報道陣やファンから遠ざかり、ここ数年は半ば孤高のシンガーと化したルイス・ミゲルだが、先日、メキシコ・シティのアウディトリオ・ナショナルで行われたコンサートでは、往年の名女優に異例の大サービス。芸能界のご意見番として君臨する“ラ・ドニャ”ことマリア・フェリックスに数曲を捧げただけでなく、ひざまずいて唇にチュッ。多くの熱狂的ファンからため息と羨望の眼差しを浴びせられた大女優は、コンサート終了後に「彼は素晴らしい青年よ。メキシコが誇る最高のシンガーだわ」と瞳を輝かせて大絶賛。辛口コメントで知られる大御所をメロメロにするなんて、ルイスミ恐るべし。