2002.04.30号
演技派ガエル・ガルシア・ベルナルにアルゼンチンのプレスが絶賛
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現在、ラテンアメリカ諸国で公開中のアルゼンチン映画『Vidas Privadas』に準主役として出演しているメキシコ人男優ガエル・ガルシア・ベルナルをブエノス・アイレスの新聞各紙が絶賛している。「ラテンアメリカで最も有望な若手アクターであることがまたもや証明された」(La Nacion紙)、「のぼり調子のメキシコ人男優」(Clarin紙)、「難しいブエノスアイレス訛りを身につけ、説得力のある演技を見せた」(Batlle紙)。本作で念願の監督デビューを飾った同国出身の大物シンガーソングライター、フィト・パエスとその夫人で主演女優のセシリア・ロスも揃ってベタ褒め。セシリア曰く、「彼は天才ね。ブエノスアイレスに来て1ヶ月でメキシコ訛りが消えていたのよ」。その一方で、作品自体の評価は今ひとつ。前評判が高すぎたのか、「語り口に統一性がない」、「重いテーマなのに深みに欠ける」…など辛口の批評が相次いでいる。
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エルビス・クレスポに4人目の赤ちゃん
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プエルトリコ出身の人気メレンゲ歌手エルビス・クレスポが4人目の子供の父親となることが明らかになった。お相手は熱愛中と噂のシェイラ・ラモス嬢。クレスポは10年以上連れ添ったアナ夫人(現在、離婚手続き中)との間に長男エルビス・フランシスコ君、前秘書との間に次男エルビス・リー君をもうけており、5ヶ月ほど前に別の女性が生んだケルヴィン君を三男として認知したばかり。昨年末に、あるインタビューで「女の子が生まれるまでパイプ・カットはしない」と冗談交じりに語っていたそうだが...。
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シャキーラのビデオでイメージを無断借用された人気闘牛士が賠償金を全額寄付
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満を持して発表した英語アルバム『Laundry Service』の大成功により、全米でもっか人気急上昇中のコロンビア人シンガー、シャキーラ。先日、東京で初ライブを行うなど、着実に活躍の場を世界へと広げている。そんな歌姫がこのほどちょっとした騒動に巻き込まれた。前述アルバムの第2弾シングル・カット曲『Te dejo Madrid』のビデオクリップの中で、スペインの人気闘牛士“エル・フリ”ことフリアン・ロペスのイメージ映像が無断借用されていることが発覚したのだ。フリアン側の抗議を受けたシャキーラの所属レコード会社ソニー・ミュージックは謝罪を申し入れ、現在、両者の間で和解交渉が進められている。和解金の最終金額は未定だが、若き闘牛士の父親は、「訴えの目的はお金ではなく、無断で使用されたことが許せなかったからだ」と語り、全額を慈善事業団体に寄付する意向を表している。
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トム・クルーズが最新作のプロモーションで6月にメキシコ訪問を予定
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ハリウッド男優トム・クルーズが、最新作『Minority Report』のプロモーションで6月にメキシコを訪れることになった。スペインでのマスコミ騒動で懲りたのか『バニラ・スカイ』で共演した恋人ぺネロペ・クルスの同伴は予定されていないとのこと。本作でクルーズは未来の警察官を演じている。
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2002.04.23号
『イ・トゥ・ママ・タンビエン』続編の撮影が濃厚
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ラテンアメリカ映画として、米国で過去最高の興行成績を稼ぎ出したメキシコのロードムービー『イ・トゥ・ママ・タンビエン』。すでにオーストラリアと日本での公開が決定しているが、先週ひと足先にロンドンで封切りされ、アルフォンソ・クアロン監督および主演男優ふたり、ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナが現地でプロモーションを行った。快進撃が続く中、クアロン監督は早くも続編の構想に取りかかっている。
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『イ・トゥ・ママ・タンビエン』のディエゴ・ルナ、ケヴィン・コスナーと共演
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「皮肉だよ。メキシコ映画界に異変が起きてる。国内より海外からの出演依頼がダンゼン多いんだから。でも、このチャンスがずっと続くはずはないから、今は存分に活かしたいと思ってる。明日のことは分からないけど。」
メキシコの若手男優ディエゴ・ルナがケヴィン・コスナー監督・主演作品『Open Rage』に出演する。ディエゴ曰く、「ウエスタンもので、3人の孤独な男たちがひとつの家族になっていく話。善人がいれば悪人もいて、僕の役は命を狙われているんだ。“肩のこらない”面白い映画になると思うよ」とのこと。今年の6月から8月にかけて、カナダのカルガリーで撮影が行われる予定だ。ちなみに、アルフォンソ・クアロン監督の『イ・トゥ・ママ・タンビエン』で共演した親友ガエル・ガルシア・ベルナル(『アモーレス・ぺロス』)は、現在『Dot of Eyes』というインディーズ映画の撮影に携わっており、「自分が得てきた成果にとても満足してる。数ヶ月間はチェゲバラ役に専念するよ。ロンドン生活のための資金源になるから嬉しいね。」と近況についてコメントしている。
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ジョージ・クルーニーが初監督作品をメキシコで撮影
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ハリウッド男優ジョージ・クルーニーが初監督作品『Confessions of the Dangerous Mind』の撮影で米国・アリゾナ州との国境沿いの町・ノガレス(シナロア州)を訪れた。わずか一日のメキシコ・ロケに参加した米国人スタッフは8名のみ。エキストラ70名を含めると450名のメキシコ人が撮影に加わり、同地に5万ドルの収益をもたらしたとか。ちなみにクルーニーは1泊500ドルの部屋に宿泊したそうな。
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2002.04.16号
さようなら、マリア・フェリックス
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4月8日の明け方、メキシコ映画の黄金期を支えた大女優マリア・フェリックスが、メキシコシティ・ポランコ地区の自宅で亡くなった。死因は心筋梗塞。偶然にもこの日は彼女の88歳の誕生日で、最後の瞬間に居合わせた友人によると、「眠りに就いたまま目を覚まさなかった」とのこと。“ラ・ドニャ”の愛称で親しまれたメキシコ映画界最後の大物を偲び、テレビ、ラジオ各局はこぞって追悼番組を放映。新聞各紙も破格の扱いで彼女の死を報じた。
同日の夕方に行われたべジャス・アルテス(国立芸術院宮殿)での葬儀にはビセンテ・フォックス大統領夫妻も参列。同大統領は、彼女の死を知らされた直後、「正直驚いている。月並みな表現だが、マリア・フェリックスはメキシコの民主改革を推進した人物の一人だと心から思っている」とのコメントを発表した。
「狂おしいほどの恋を経験したわ。ブレーキの効かない情熱…。でもどれも長続きはしなかった」と生前に語ったフェリックス。類まれな美貌と歯に絹を着せぬ物言いで知られた彼女は計47本の映画に出演。実生活で計5回結婚し、お相手には一足先に伝説と化した名作曲家アグスティン・ララや大スター、ホルへ・ネグレテが含まれている。
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『イ・トゥ・ママ・タンビエン』、米国で好調な興行成績
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日本公開が予定されているメキシコ映画『イ・トゥ・ママ・タンビエン』(直訳:『お前の母ちゃんもな』)が先週の金曜日から全米230館で上映されている。興行収入は早くも300万ドルに達する勢い。ラテンアメリカ映画としては過去最高の成績だとか。
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アルフォンソ・アラウ監督、70歳にして再婚
アルフォンソ・アラウ監督が今年の7月に3度目の挙式を予定している。お相手は、27歳の女優カロリナ・バルサグナ。ふたりは、彼女の母親で同じく女優のアドリアナ・バラサが出演した『アモーレス・ぺロス』(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督)の試写会で知り合い、恋に落ちたという。「とても幸せだよ。心は18歳の少年さ」と心ウキウキのアラウ監督。資金不足で製作中断に追い込まれた最新作『サパタ』の動向が気になるところだが、順調に行けば7月に撮影再開となる見込み。同映画で俳優デビューを飾るモテモテ歌手アレハンドロ・フェルナンデスの実父で、“ランチェーラ界のドン”として芸能界に君臨するビセンテ・フェルナンデスから資金援助を受けたという噂が流れたが、「撮影用に馬を貸してくれることにはなっているが、金銭的な援助はない」と否定。また、数日前に発覚したハリウッド女優サルマ・ハエックとの面談を認めた上で、「アレハンドロの相手役には考えていない」とコメントした。ちなみに同監督は、自ら映画化したベストセラー小説『赤い薔薇ソースの伝説』の原作者ラウラ・エスキベルと1994年に離婚。18年間の結婚生活で一女をもうけている。
2002.04.08号
フィト・パエスの映画初監督作品、メキシコ公開へ
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“父親の遺産を受け取るために、亡命先のヨーロッパから20年ぶりに帰国した女性。年下の恋人ができた彼女に、過去の亡霊が再び蘇る…。”
「映画を見終わった観客が、心に大きな衝撃を感じて劇場を後にしてくれたら…」と語るのは、アルゼンチン出身のシンガーソングライター、フィト・パエス。彼が初めてメガホンを握った『Vidas Privadas』(私生活)が4月12日よりメキシコ国内で一般公開される。70年代のアルゼンチンで起こった悲劇―独裁政権下で多発した児童の失踪事件と行方不明者たちの家族―を描いた社会派の作品だ。『オール・アバウト・マイ・マザー』(ペドロ・アルモドバル監督)に主演した愛妻セシリア・ロスを主役に起用。相手役は、今年、日本公開となったメキシコ映画『アモーレス・ぺロス』(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督)で長編デビューを飾った若手男優ガエル・ガルシア・ベルナル。
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フリーダ・カーロの生きざまがカナダ人女優によって舞台化
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若くして背負った交通事故の後遺症と浮気の耐えない夫(メキシコ壁画界の巨匠、ディエゴ・リベラ)への激しい愛に苦しみながらも、奔放に生き抜いたメキシコの女流画家フリーダ・カーロ。同胞のハリウッド女優サルマ・ハエックによってその半生がスクリーン化されたばかりだが、映画の公開より先に、先日、演劇の世界でマドリード市民を魅了した。
『アパシオナーダ』(直訳:情熱のひと)と題された舞台で主役を演じるのはカナダ人女優ソフィー・ファウチャー。フリーダについて、「当時の一般的な女性像からかけ離れた存在。彼女の描く絵画は夢想的で、強烈な個性を表している。今風に言えば挑発的な女性。家庭におさまって子供の世話に従事するようなタイプではなく、自由な精神を宿した魅力的な女性、現代女性のモデルとも呼べる人物」と語っている。本作は、スペイン国内を巡った後、リスボン(ポルトガル)、ケベック(カナダ)に上陸。続くロンドンでは英語バージョンでのお目見えとなる。今のところメキシコ公演の予定はないが、主演女優曰く、「“カサ・アスル”(注*)での上演を実現させたい」そうだ。
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注*:フリーダの邸宅。「青い家」(カサ・アスル)の愛称で知られる。メキシコシティの閑静な住宅街・コヨアカン地区に位置し、現在は一般公開されている。
ペドロ・アルモドバル監督、ペネロペ・クルスと共にパリ映画祭に登場
4月1日(月)の夜、第17回パリ映画祭が幕を開けた。オープニング上映作品に選ばれたのは、ペドロ・アルモドーバル監督の最新作『アブレ・コン・エジャ』(直訳:彼女と話して)。『ハイヒール』や『オール・アバウト・マイ・マザー』の大ヒットで知られるスペインの鬼才は、ハリウッドの人気女優に転身したペネロペ・クルスを伴って会場に姿を現した。同映画祭は今月9日まで開催。出展作品(全9作品)によって王座が競われ、大賞作品には10万7千ドル相当の賞金が贈られる。
ラッセル・クロウの最新作はメキシコが舞台!
『グラディエーター』で昨年のオスカー賞(主演男優賞)に輝いたラッセル・クロウが最新作の撮影のため、6月にメキシコ入りすることになった。タイトルは『The Far Side of The World』(FOX配給)。今年のオスカー争いで惜しくもデンゼル・ワシントンに敗れた演技派は、19世紀にナポレオン軍と戦ったイギリス海軍の隊長役に挑む。ロケ地はメキシコ有数のリゾートを擁するバハ・カリフォルニア。6月17日の撮影開始に先駆け、現地(ロサリート)のスタジオでは200人近い技術スタッフのもと、メイン・セットとなる船の製作が進められている。監督は『トゥルーマン・ショウ』(ジム・キャリー主演)のピーター・ウェアー。
2002.04.01号
リッキー・マーティンがチベットで精神修行
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プエルトリコが生んだスーパー・アイドル、リッキー・マーティンが所属レコード会社幹部の怒りをかっているという。人気者ゆえにスケジュールはギッシリなのだが、精神を浄化してもらおうとチベットに飛んでしまった。前々から書物を通じてインドの秘境を学んでおり、現地では修道士たちと肩を並べて瞑想修行に励んでいたとか。「芸能活動よりも精神を向上させる方が大切。今後も修行は続けていきたい」とは本人の弁。あんまり遠くにいかないでね、リッキー。
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フアン・ガブリエルはメキシコ芸能界一のお金持ち!?
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ミュージシャンとして非凡な才能を発揮し続けるフアン・ガブリエルは、メキシコ国内だけでなくスペイン語圏でも一目置かれる大物アーティストのひとり。楽曲を提供した人気アーティストは数知れず、プロデューサーとしても高い評価を受けている。リリースするアルバムはいずれも大ヒット。一回の公演につき75万ドル前後のギャラが支払われているという。現在、メキシコとアメリカ合衆国に20軒近い邸宅を所有し、不動産だけでその資産が数百万ドル近い大富豪でもある。小市民としては、そんなにたくさんのお金を何に使っているのか気になるところだが、本人の関心はもっぱら「食事」「衣服」「不動産」。それ以外のモノについては財布のヒモをきっちり閉めているそうだ。ちなみに、「飛行機嫌いなので旅行は極力避けている」とのこと。
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獄中妊娠のグロリア・トレビ、ベビーの父親はやっぱりアノヒト!
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収容先のブラジルで獄中妊娠し、先月、無事男の子を出産したメキシコ人シンガー、グロリア・トレビ。妊娠が発覚した直後に「刑務所でレイプされた」と涙ながらに語り、相手の名前を明かそうとしなかったことから、父親について様々な憶測が飛び交っていたが、DNA鑑定の結果、未成年者監禁および性的虐待容疑で揃って逮捕された元愛人で所属事務所社長のセルヒオ・アンドラーデである、と断定された。これによって一連の妊娠騒動はメキシコへの強制送還を免れたいがための芝居だったとの見方が強まり、グロリアは窮地に立たされている。「すべては私を陥れるための中傷よ」と頑なに主張し続けているようだが、今度ばかりは…。
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A.フェルナンデス主演の話題作『サパタ』、予算が足りずに製作延期
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かつてメキシコ国内の映画賞に輝いた『赤い薔薇ソースの伝説』やハリウッド作品『雲の上の散歩』(主演:キアヌ・リーブス)でメガホンを握ったアルフォンソ・アラウ監督の最新作『サパタ』が資金不足により製作延期に追い込まれた。気の毒なのは「是非とも主役に!」というアラウ監督の熱烈ラブコールに応えたアレハンドロ・フェルナンデス。“ランチェーラ音楽界のドン”ことビセンテ・フェルナンデスの愛息子で、彼自身も同ジャンルのプリンスとして多忙な日々を送る人気者は、予定されていた国内外の公演をキャンセルし、俳優デビューに向けて万全の態勢を整えていた。撮影中断の知らせを聞いた彼は、役柄に合わせて伸ばしていたヒゲをバッサリ。ポッカリ空いてしまったスケジュールは休養と家族サービスにあてるそうだ。
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