■ 最新音楽ニュース ■

2001.12.24号

“イタリアの歌姫”ラウラ・パウシーニ、初の英語アルバム発売へ

透きとおった歌声で、母国イタリアはもちろんスペイン語圏でも大人気のラウラ・パウシーニが、来年3月に初の英語アルバムをリリース。“コロンビアの歌姫”シャキーラに続け!とばかりに、本格的な米国制覇に乗り出す。もっかロサンゼルスで制作に励んでおり、本人曰く「これまで発表したアルバム(計5枚)からのセルフ・カバー数曲プラス“アッ”と驚く内容」らしい。彼女が英語の曲に挑戦するのは今回が初めてではなく、リチャード・マークス、フィル・コリンズら大物アーティストから楽曲提供を受けたり、ポール・ニューマンとケビン・コスナーが親子を演じた『メッセージ・イン・ア・ボトル』(1999年)やポケモン映画(2000年・全米公開版)のサウンド・トラックに参加したりと経験を積んできた。満を期しての英語アルバムだけに注目の一枚。

根強い人気!早くもルイス・ミゲルの追加公演が決定!

最新アルバム『Mis Romances』の名を冠したコンサート・ツアーの一環で、来年3月2日にメキシコシティのアステカ・スタジアム(最大10万人収容のサッカー場)で公演を行うメキシコ人シンガー、ルイス・ミゲル。今月18日に発売開始となった同チケットの売れ行きが好調なため、早々に追加公演の日程(3/6・7・8)が発表された。“メキシコの武道館”アウディトリオ(1万人収容)でいっきに3days追加なんて、さすがは“天下のルイスミ”。

バジェナート界の旗手、カルロス・ビべスに盗作疑惑

コロンビアのシンガーソングライターで、同国の伝統的な音楽ジャンル“バジェナート”を現代風にアレンジして世界的ヒットを連発しているカルロス・ビべスに盗作疑惑が浮上した。エフライン・メヒアという同胞のベテラン・ミュージシャンが近々訴えを起こすらしい。問題の曲『Decimas』は、最新アルバム『Dejame entrar』に収録。メヒア氏によれば、約36年前に著作権の申請をしたオリジナル曲『El Congo Grande』とメロディーがソックリで、ビベスの所属レコード会社からは何の打診もなかったとのこと。



2001.12.17号

メキシコのロック4人組マナ、イタリア人のハートを狙い撃ち!?

人気ロックバンド、マナがヨーロッパでのプロモーション活動の一環としてイタリアを訪問。首都ミラノにあるMTVイタリアの施設内でミニコンサートを開いた。アレックス(ドラム奏者)曰く、「『El Muelle de San Blas』が現地でヒットているから、いい機会だと思ったんだ。新聞記者やメディア関係者を招待して、入場前にテキーラを一杯づつ飲んでもらったよ。彼らの反応を見るのは面白かったね」とのこと。演奏はもちろんだが、メキシコの魅力をアピールすることも忘れなかったようだ。『El Muelle de San Blas』(直訳:サン・ブラスの波止場)は、故郷ハリスコ州にあるプエルト・バジャルタ(近年はリゾート地として人気)が舞台で、数年前に国内で大ヒットを記録。数ヶ月前にヨーロッパで発売された彼らのコンピレーション・アルバム(ヒット曲中心)に収録されており、現在、イタリアのラジオ番組でヒットチャート第35位と健闘中だ。滞在中に複数の音楽番組に出演したそうで、トップテン入りを期待したいところ。なお、気になる新作は来年半ばリリースの予定。年末は活動を休んで、年明けからレコーディングを再開する模様。

ルイス・ミゲルのメキシコ公演チケットが発売

来年の3月2日に開かれるルイス・ミゲルのメキシコ公演チケットが12月11日より発売となった。メキシコシティでのコンサートは、アウディトリオ(一万人収容)で行うのが恒例となっていたが、今回はアステカ・スタジアムに決定。一番高いチケットは1,750ペソで、最低賃金(約40ペソ/日)の43倍という高額設定だ。とはいえ、「できるだけ多くのファンに集まってもらいたい」というルイス・ミゲル本人の希望もあり、50ペソ席も用意されている。最新アルバム『Mis Romances』に対する厳しい批評(“目新しさにかける”、“マンネリ化している”etc)を気にしてか、少し前にアルゼンチンの日刊紙『El Clain』で「(新作を発表するたびに受ける)過度のプレッシャーから、歌手を引退して音楽プロデューサーに転身することを何度も考えた」とスターの苦悩を明かしたルイスミ。6万人以上の収容を誇る巨大サッカー場だけに、従来のように初日にソールドアウト!とはいかなかったようだが、ぜひともカリスマ・シンガーのオーラで満員の観衆を包んでほしいものだ。

シャキーラVSブリトニー・スピアース、勝敗はどっち?

“コロンビアの歌姫”シャキーラと“米国のスーパー・アイドル”ブリトニー・スピアーズがラテンアメリカ諸国のヒットチャート上で火花を散らしている。アルゼンチン(シャキーラの婚約者の母国)ではシャキーラが第2位で一歩リードしたが(ブリトニーは第4位)、シャキーラの出身地コロンビアではブリトニーが王座を獲得(シャキーラは第4位)。ブリトニーがチリで第1位(シャキーラは第4位)に輝けば、シャキーラも負けじとエクアドルで第1位(ブリトニーが第3位)に。ペルーではブリトニーが第1位でシャキーラは第2位だが、ボリビアではシャキーラが第1位でブリトニーは5位以下…といった具合。卵が先かニワトリが先か…。シャキーラが先かブリトニーが先か…。歌姫たちのバトルは続く。


2001.12.10号

シャキーラのメキシコ訪問延期で現地ファンがっかり

最新アルバム『ランドリー・サービス』のプロモーションで、先週末にメキシコ入りを予定していたシャキーラが来年2月まで訪問を延期した。もともと11月に訪れるはずが12月に延びていただけに、メキシコのファンは落胆しきり。現地報道によれば、メキシコよりもほかの国を優先させたい意向らしい。たしかにメキシコでは揺るぎない人気を誇る歌姫だが、愛と憎しみは紙一重。ファン心理はあなどれないのでご用心!?

ホルへ・ネグレテの未発表がアルバムに

“メキシコの石原裕次郎”(筆者の独断で命名…)ペドロ・インファンテと共にメキシコ映画の黄金期を支え、歌手としても愛されたホルへ・ネグレテ(1911年〜1953)が、没後48年を経て、最新アルバムを発売する。彼の息子たちが進めている企画で、ラジオやテレビ、映画で流されなかった楽曲を12曲収録する予定。映画界で大ブレイクする前に行ったベジャス・アルテス(国立芸術院宮殿)でのコンサート曲も含まれ、お得意のランチェーラからオペラまで幅広く取り上げるとか。彼の映画は、当時、大手テレビ局「テレビサ」を通して海外に輸出され、現在でもスペインやアルゼンチンを筆頭に海外で根強い人気を誇っている。

ルイス・ミゲルとアレハンドロ・フェルナンデスが夢のデュエット!?

ランチェーラ界のプリンス、アレハンドロ・フェルナンデスが、「ルイス・ミゲルとデュエットしたら大成功間違いなしだね」とメディアで語ったころ、ルイス・ミゲル本人が実現に前向きなコメントを寄せた。「アレハンドロはスゴイ奴だよ。彼の父親ビセンテ・フェルナンデス(ランチェーラ界の大御所)も刺激的で素晴らしい人物。(彼らのように)才能あふれるアーティストとの共演は大歓迎」とのこと。いっそのこと3人でトリオを組んで、栄光のロス・パンチョス”ならぬ“ロス・カリスマティコス(カリスマ3人組)”としてレコーディングしてくれたら…。ちょっと(というかかなり)濃いすぎ?


2001.12.03号

ロックの祭典で4万5000人が大興奮!

先週、メキシコシティの野外ステージ「Foro Sol」でロック・フェスティバル“Vive Latino”が開催された。3回目となる今年は総勢21組のバンドが参加。エル・グラン・シレンシオ、レソルテ、ヘニタリカ、マルディータ・ベシンダ、ルピータら国内の人気バンドが続々と登場し、12時間以上(昨年まで2日間構成)にわたって4万5000人の若者を魅了した。なかでも、レソルテのステージは、モロトフとともにスペイン語ラップ界を支えてきたコントロール・マチェテの元メンバー、パト・エルナンデスの“お披露目”演奏として注目を集めた。

“ランチェーラ界のドン”V.フェルナンデスが他アーティストのアルバムに参加


“ドン・チェンテ”の愛称で親しまれている、ランチェーラ界の重鎮ビセンテ・フェルナンデスが、ノルテーニョ界の大物ジョアン・セバスチャンのトリビュート・アルバムに参加する。ほかにも、マルコ・アントニオ・ソリス、ティグレス・デル・ノルテ、アナ・バルバラら人気アーティストが勢揃い。巨大メディア・グループ、テレビサが所有するレコード会社FONOVISAが企画したもので、歌手であると同時にヒットメーカーでもあるジョアン・セバスチャンがこれまで手がけた楽曲の中から、各アーティストが自ら選曲を行ったとか。ちなみに、ビセンテと同じくランチェーラ界の長老格に属するアントニオ・アギラールは、ここ数年人気急上昇の息子ぺぺと参加。ビセンテもよく親子公演を行っていたが、いまや息子アレハンドロは“超”売れっ子アーティスト。過密スケジュールで父親との共演ならず!?