■社会ニュース■


2001.07.30号

フアン・ルルフォ賞、ガルシア・ポンセ氏が受賞

中南米・カリブ地域で最も権威ある文学賞、フアン・ルルフォ賞が23日、メキシコ人劇作家ガルシア・ポンセ氏に授与されることが決まった。賞金総額は10万ドル。授賞式は11月、グアダラハラで行われる。同氏は、ユカタン州出身で69歳。戯曲の他、小説、フィクション、エッセイなど様々なジャンルで作品を発表しており、メキシコ国内で科学芸術勲章など数々の賞に輝いている。

フアン・ルフフォ賞は過去にニカノール・パラ(チリ)、フアン・ホセ・アレオラ(メキシコ)、エリセオ・ディエゴ(キューバ)、フリオ・ラモン・リベイロ(ペルー)、ネリダ・ピニョン(ブラジル)などが受けており、昨年度の受賞者はフアン・ヘルマン(アルゼンチン)だった。(Reuters, Mexico D.F, 23/JUL./2001)

メキシコシティで銀行強盗が急増

首都メキシコ市公安当局が6月15日付で銀行警備隊(1,500人)を撤退させてから、銀行強盗事件が急増しており、26、27日の2日間だけBital,Bancomer,Bancrecerの3行が被害にあった。銀行強盗は1月からの通算で17件発生しているが、うち11件が銀行警備隊撤退後に集中している。ゴドイ公安局長は、対策として銀行周辺の警官パトロール強化などを発表したが、銀行だけ特別扱いはできないとコメント。警察の最も重要な責務は一般市民の安全確保であり、民間企業である銀行は自己資金で支店警備を行うべきだと強調した。メキシコ市当局によると、銀行警備のための財政支出は年間1億1,000万ペソ(約1,190万ドル)に達していた。(Reuters, El Economista, Notimex, Mexico D.F, 26-27/JUL./2001)

メキシコ発?コンピューターウイルス「Sircam(サーカム)」が流行

 メキシコ人ハッカーが作者と見られる新種のコンピューターウイルス「Sircam(サーカム)」の感染被害が全世界に拡大しており、ウイルス対策会社などが注意を呼び掛けている。
 セキュリティー・ソフトウェア・メーカーのシマンテック社のメキシコ現地法人によると、23日までに世界各地で5000件の感染報告が寄せられており、うち10%がメキシコ国内で
発生している。

「Sircam(サーカム)」はワーム型のウイルスで、ファイルを添付したメールとして勝手に送られてくる。このファイルを開くとウイルスが活動、メールソフトの登録アドレスに対し、メールを自動送信する。送信されたメールの1行目と最終行はスペイン語で「Hola como estas ?」「Nos vemos pronto, gracias.」、もしくは英語で「Hi! How are you?」「See you later. Thanks」。英語版の電子メールの文章が明らかに英語を母国語とする者が書いたものでないこと、サーカムが仕掛けられた電子メールの多くがスペイン語圏から転送されていること、サーカムを分析すると「メキシコ、ミチュアカン州クイツェオで作成」と表示が現れることなどから、少なくともスペイン語に堪能でメキシコの地理に詳しいプログラマーが作成したと推測される。

ウイルス対策会社は、サーカムがメールに自身のコピーに加え、パソコン内の文書を無作為に選んでメールに添付するため、プライバシーの漏洩につながる恐れがあると警告している。また、条件によっては今年10月16日になると、ハードディスク内のファイルをすべて削除してしまうこともあり得るという。

(コララテメンバーにも送られてきました!皆さん、くれぐれもご注意を!)

<駆除ツールを各社が無償提供>
□シマンテック
http://www.symantec.com/region/jp/news/year01/010723.html
□トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/troj_sircam_a2.htm
□日本ネットワークアソシエイツ
http://www.nai.com/japan/pqa/aMcAfeevinfo.asp?ancQno=VR01072601&ancProd=McAfeevinfo

フリーダ・カーロ研究の第一人者が伝記本の改訂版を出版

メキシコを代表する女流画家フリーダ・カーロ(1907ー1954)研究の第一人者、テレサ・デルコンデ女史が25日、著書「フリーダ・カーロ 画家と伝説」(1976年)の改訂新装版の出版記者会見を行った。発表によると、改訂版にはフリーダの作品に対する精神分析など新しいデータが追加されている。(Reuters, Mexico D.F, 25/JUL./2001)

教会泥棒を住民が集団撲殺

レフォルマ紙によると、メキシコ市南部のマグダレナ・ペトラカルコ村で25日、教会に盗みに入った男を住民が捕まえ、集団撲殺するという事件が発生した。教会前の広場で行われたリンチ(私刑)には200人近くが関与したとされており、地元警察は現場に近づくことすらできなかったと説明している。ロペス・メキシコ市長は26日、同事件の根底に警察不信の問題があるのではないかとの記者団からの質問に対し、「(私刑は)古くからの村の慣習だ」とコメントした。(Reuters, Mexico D.F, 26-27/JUL./2001)

区役所に聖人像は政教分離に抵触?

野党民主的革命党(PRD)は26日、メキシコ市のエスピナ・ベニートフアレス区長(与党PAN所属)が区役所にカトリック聖人像などを飾っている問題で、政教分離の原則に反した違法行為だと主張し、市監査当局に対し調査を要請した。この問題に関し、モクテスマ内務省宗教担当次官は、公共のオフィスに宗教関連の置物は望ましくないが、法律には抵触しないと説明。「この種の議論は19世紀末に行われており、いまさら国民を2分し対立を煽るべきではない」とコメントした。(Reuters, Mexico D.F, 26/JUL./2001)

●スポーツ●

コパ・アメリカ:メキシコ代表が決勝進出!

コロンビアで開催中のコパ・アメリカ(南米選手権)準決勝(25日)で、メキシコはウルグアイを2-1で下し、1993年以来、4大会ぶり2回目の決勝進出を決めた。試合は両チームから4名の退場者がでるなど荒れ模なったが、1-1で迎えた後半22分、メキシコはアギレ新監督のもとで2年ぶりに代表復帰を果たしたベテランMFガルシア・アスペ(34歳)がPKで勝ち越しゴールを決めた。ガルシア・アスペは、前半14分のFWボルゲッティによる先制点もアシストするなど、大活躍だった。メキシコは29日の決勝で、ホスト国コロンビアと対戦する。

世界水泳:メキシコ組がシンクロ高跳び込みで銀メダル獲得

福岡市が開催地となった第9回世界水泳選手権大会は26日、男子10mシンクロナイズドダイビング(シンクロ高飛び込み)決勝が行われ、メキシコのエドゥアルド・ルエダ、フェルナンド・プラタス組が銀メダルを獲得した。シンクロナイズドダイビングは2人1組の選手が同時に演技を行い、その演技の完成度と2人の同調性(シンクロナイズド)により順位 を競う種目。


2001.07.23号

40歳以上の男性の55%がED(勃起障害)

メキシコ泌尿器学会が実施した疫学調査の結果、40歳以上の男性の55%が何らかの原因で勃起障害(ED)になっていることが明らかとなった。「勃起能力の低下(ED:Erectile Dysfunction)」を引き起こす要因は、糖尿病や高血圧、心臓への血行障害など。調査はメキシコシティ、グアダラハラ、モンテレイの3大都市で合計1万2千人を対象に実施され、EDに関する同国初の一般市民意識調査となった。(CNI en Linea, Mexico D.F, 17/JUL./2001)

フォックス大統領、10月にバチカン訪問へ

カスタニェダ外相は17日、フォックス大統領が10月中旬に欧州訪問の一環としてバチカンを公式訪問し、ローマ法王と会談を予定していることを明らかにした。日程では、チェコ、独、スペイン、イタリアなどを巡った後、モスクワ経由でAPEC会議出席のため上海を訪問する予定。(Reuters, Mexico D.F, 17/JUL./2001)

フォックス大統領の再婚をカトリック教会が批判

グアダラハラのサンドバル枢機卿は16日、フォックス大統領がサアグン夫人(元大統領報道官)と今月2日に婚姻式を挙げた際に、教会が発行する前回の結婚無効証明を持っていなかったことに対し、カトリック信徒として非道徳的行為であり、国民に悪い例を示したと批判した。メキシコでは過去に政府とカトリック教会が対立した歴史から現行憲法で宗教分離をうたっているが、フォックス大統領は、歴代のPRI(制度的革命党)選出の大統領とは異なり、熱心なカトリック信者であることを公言。大統領選に当選した際にはテレビカメラの前でメキシコの守護聖母グアダルーペ詣でを行うなどしている。(Reuters, Mexico D.F, 17/JUL./2001)

首都メキシコシティの児童労働人口は10万人

メキシコ市のミロン労働担当次官によると、過去20年間で児童労働に従事している子どもが急速に増加しており、現在その数は全国600万人、首都だけで10万人に達すると推定される。また労働開始年齢の平均は14-16歳から6歳へと年々低年齢化している。(La Jornad, Mexico D.F, 19/JUL./2001)

テキーラ生産地帯を世界遺産に

国際記念物遺跡会議(ICOMOS)メキシコ代表は20日、同国ハリスコ州のテキーラ生産地の竜舌蘭畑を「文化的景観」のジャンルで、ユネスコの世界遺産候補リストに推薦すると発表した。(CNI en Linea, Mexico D.F, 20/JUL./2001)

米国からの送金が42%増加

メキシコ政府は21日、第1・四半期に米国からの送金額が20億ドルに達し、前年同期比で42%増加したことを明らかにした。米州開発銀行(IDB)の統計によると、米国に出稼ぎにいったメキシコ人による母国への仕送りは年間67億9,500万ドルにのぼり、同国の観光収入とほぼ同額になっている。(La Jornad, Mexico D.F, 21/JUL./2001)

●サッカー●

コパ・アメリカ、準決勝に進出!

サッカーの南米選手権(コパ・アメリカ)ゲスト参加しているメキシコ代表は15日、1次リーグB組でパラグアイと対戦。0−0の引き分けで、勝ち点4に達したことで、決勝トーナメント(ベスト8)進出を決めた。消化試合となった18日の対ペルー戦は1-0で敗北。22日の準々決勝では、チリに2-0で解消し、4強入りした。


2001.07.16号

指名手配中の殺し屋を刑務所で逮捕!?

 メキシコ連邦検察(PGR)は10日、北部国境地域を拠点とする麻薬組織ティファナ・カルテルの殺人部隊のボス、ウンベルト・ロドリゲス・バニュエロス通称「エル・ラナ」(=カエル)が、ティファナ市内の刑務所に3カ月前から別人として拘留されていたことが判明したと発表した。
 カルロス・ドゥランと名乗る男が、麻薬とは無関係の殺人容疑で逮捕されたのは3月末。身元が不審であったことから当局が調査を開始したところ、凶悪な麻薬マフィアに仕える殺し屋「エル・ラナ」であったことが発覚。本人も自供した。20件以上の暗殺事件への関与で指名手配を受けていた容疑者は、整形や増毛で顔を変え、脂肪吸引で40キロ以上体重を落とし見事な変身を遂げていた。なお、整形手術を施したとされる美容外科医は、すでに殺害されていることも明らかとなった。当局は同日、容疑者の身柄をハリスコ州のハイセキュリティ刑務所に移送した。
(Reuters, Mexico D.F, 10/JUL./2001)

昔      今

(1993年にグアダラハラ空港で起きたポサダス大司教殺害事件の重要参考人
としても注目される"エル・ラナ")

米国への不法入国の危険性についてビデオで啓蒙

 メキシコ大統領府の在外同胞支援局は10日、米国への密入国を将来企てる可能性がある人々に不法入国に伴うリスクについて注意を喚起するため、国内長距離バス5200台の車内で広報ビデオの上映を開始すると発表した。 「よく考えて・・・危険を冒すな!」というスローガンで、密入国の手引きをする悪質な仲介業者の存在や、エイズ感染の危険性、海外送金に伴う問題などについて警告している。
 メキシコと米国を隔てる全長3,200キロの国境を毎年150万人が不法に越境しているが、大半が米国保安当局に捕まり送還されている他、密入国に伴うトラブルから病死者も後を絶たない。(Reuters, Mexico D.F,10/JUL./2001)

メキシコ市南部の路面電車が1カ月の運行停止

メキシコ市交通局は11日、同市南部タスケーニャ−ソチミルコ間を走る路面電車(tren ligero)の運行を安全点検のため1カ月間を停止すると発表した。同路線では5月と7月の2ヶ月間で2度の人身事故が発生。乗客など4人が死亡、多数の負傷者を出した。事故の原因が運転士のスピードの出しすぎなど人為的ミスによるものであったことから、当局は1ヶ月間の運行停止期間中に、職員の訓練など安全対策の強化を図るとしている。同路線の利用者は1日およそ6万人。停止期間中は市が代替バスを運行する。(Reuters, Mexico D.F,11/JUL./2001)

人間開発指数、メキシコは第51位
 国連開発計画(UNDP)がまとめた「人間開発報告書2001年版」によると、所得や教育水準、平均寿命などを基準に「人間的な生活の度合い」を数値化した「人間開発指数」でメキシコは162カ国中51位につけ、前年55位から僅かに上昇した。今年から新たに報告書に導入された「技術到達指数」では、72カ国中32位。
(El Reforma, Mexico D.F,10/JUL./2001)

ゲラゲッツァ祭、今年は23-30日

毎年7月末に開催されるオアハカ名物のゲラゲッツァ祭。今年は23ー30日の8日間の日程で開催され、オアハカ州各地の民俗舞踊を中心に、100以上の催しが予定されている。州政府の運営責任者は、6万人の観光客で1億2000万ペソの経済効果を見込んでいる。(CNI en linea, Mexico D.F,14/JUL./2001)

●サッカー●

コパ・アメリカ、ブラジルに勝利!

11日からコロンビアで開催されているコパ・アメリカ(南米選手権)で、メキシコ代表は12日、グループB組初戦でブラジルと対戦。前半5分FWボルヘッティのシュートで先制、残る85分を堅い守りで逃げ切り、1-0で勝利した。メキシコは1993年から招待国としてコパ・アメリカに参加しているが、同大会でブラジルに勝利したのは初めて。W杯北中米カリブ海予選5位と低迷するメキシコは、アギーレ新監督のもと今月1日の予選で首位米国を1−0で破っており、これで2連勝目。同じく不調のブラジルとは対称的に復活の兆しを見せた。メキシコは決勝トーナメント進出を目指し、15、18日にパラグアイ、ペルーと対戦する。


2001.07.09号

フォックス大統領が再婚

フォックス大統領は、昨年の大統領選勝利からちょうど1年目、自身の59回目の誕生日でもある2日、マルタ・サアグン大統領報道官(48歳)と再婚した。2人はともに離婚経験者で子連れ。サアグン報道官は、フォックス大統領のグアナファト州知事時代(1995-1999)からの右腕で、私生活でも熱い交際が噂されていた。結婚式(婚姻届け式)は大統領官邸内で行われたが、フォックス大統領の4人の子どもはバカンスでヨーロッパ滞在中のため出席しなかった。

世論調査で70%が賛成

フォックス大統領の再婚についてレフォルマ紙が2日行った緊急電話アンケート調査(611人対象)の結果、フォックス大統領とサグアン報道官の再婚に70%が賛成と答えた。ただし、2人とも教会からの前回の結婚無効証明が出る前に結婚したことに対しては、60%が教会からの許可を待つべきであったと回答している。


ポポカテペトル火山が噴火

3日、メキシコ市南西60キロに位置するポポカテペトル火山の活動が活発化し、噴煙による火山灰がメキシコシティ南西部にまで降りそそいだ。このためメキシコシティ国際空港が一時閉鎖。国内便、国際便あわせて10便以上が欠航となり1万人に影響が出た。

犯罪解決率は8%

ゲルツ治安相は5日、下院委員会の席で、司法当局は犯罪事件100件につき8件しか解決できていないとし、92%の犯罪が野放しになっていることを明らかにした。昨年の統計で、メキシコの国民1000人あたりの犯罪発生件数は14.6、世界平均8を大きく上回っている。

上半期に不法入国者1万2,136人逮捕

メキシコ治安省の統計によると、今年上半期に不法入国者1万2,136人、密入国仲介業者251人が逮捕された。不法入国者の大半が中米出身者で、チアパス州南部、オアハカ州で逮捕されている。

●サッカー●

コパ・アメリカ、代表メンバー発表

メキシコ代表のハビエル・アギレ監督は6日、11日から29日までコロンビアで開催されるコパ・アメリカ(南米選手権)にのぞむメンバー22名を発表した。(カッコ内は所属クラブ)

GK
オスカル・ペレス(クルス・アスル)、オスワルド・サンチェス(グアダラハラ)、アドリアン・マルティネス(サントス)

DF
ラファエル・マルケス(モナコ:FRA)、マヌエル・ビドリオ(パチューカ)、グナシオ・イエロ(アトランテ)、ラモン・H・モラレス(モレリア)、アルベルト・ロドリゲス(パチューカ)、 オクタビオ・バルデス(アメリカ)

MF
ヘスス・アレジャノ(モンテレイ)、ヘラルド・トラド(テネリフェ:ESP)、ホアキン・レジェス(サントス)、アルベルト・ガルシア・アスペ(プエブラ)、ヨハン・ロドリゲス( サントス)、ファン・パブロ・ロドリゲス(アトラス)、シフィフレッド・メルカド(レオン)、 セサーレオ・ビクトリーノ(クルス・アスル)

FW
ミゲル・セペダ(アトラス)、ダニエル・オソルノ(アトラス)、 ハレッド・ボルゲッティ(サントス)、アントニオ・デ・ニグリス(モンテレイ)、ラモン・モラレス(チバス)

※FRA=フランス、ESP=スペイン


2001.07.02号

PRIが支持層拡大に向け出会い系サービス開始!?

昨年7月の大統領選挙で、メキシコ革命以来71年間ぶりに政権の座を手放したPRI(制度的革命党)が、同党の公式サイト(http://www.pri.org.mx)で、理想の恋人を捜す若者を対象にした出会い系サービスを開始した。世間一般がPRIに対し抱く「古くさいイメージ」を払拭し、支持層の幅を広げるのが目的。同党広報は、同サービス提供について「党近代化の一環」とコメント。登録すれば支持政党にかかわらず誰でも無料で友人や恋人を捜すことができるサービスに加え、文化やエンターテイメント等の若者向けコンテンツの拡充をはかっている。2カ月前に始まった同サービスには国内外から既に200−300人が登録。興味のある人は、サイト内の"Encuentra el amor en PRI "のバナーをクリック!(Reuters, Mexico D.F, 06/25/2001)

メキシコシティで一人暮らし世帯が増加

メキシコ統計局(INEGI)の発表によると、首都メキシコシティの世帯構成が過去10年で急速に変化。大家族が減少、一人暮らし世帯数が増加している。1990年に9人以上の大家族は10万6,000世帯だったのが、2000年には4万5,000世帯と57%減少。1人世帯の数は1990年の11万から2000年には18万5,000人と40%増加した。昨年実施の国勢調査で、首都における一人暮らしの人口比は2%に達している。中高所得階層で若者の非婚率が高まっていることや、高齢化の進行で一人暮らし老人が増えていることなどが特徴としてあげられる。(El Reforma, Mexico D.F, 06/25/2001)

青少年の12%がドラック経験

メキシコ薬物中毒対策委員会(CONADIC)の調査によると、同国青少年(12−17歳)の12%がマリファナやコカインなどの麻薬を、50%が喫煙を、54%がアルコール飲酒を経験している。特にメキシコ市では青少年のコカイン服用経験が過去10年間で1%から5%へと急増。(El Financiero, Mexico D.F, 06/27/2001)

最富裕層10%の所得シェアは38.7%

メキシコ統計局(INEGI)が昨年実施した家計支出調査によると、最富裕層10%の世帯が総所得に占める比率は38.7%、最貧層10%の比率は1.52%となった。同調査が初めて実施された1984年に最富裕層の所得シェアは34.1%。所得分配の不平等は年々拡大しいる。 (El Reforma, Mexico D.F, 06/30/2001)

●サッカー●

リベルタドーレス杯決勝:クルス・アスル無念の敗北

サッカーの南米クラブ王者を決めるリベルタドーレス杯は28日、ブエノスアイレスで決勝第2戦が行われ、ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)がクルス・アスル(メキシコ)をPK戦で下し、2連覇を果たした。20日の決勝第1戦を1−0で先勝したボカ・ジュニアーズはこの日は0−1で敗れたが、PK戦を3−1で制した。クルス・アスルは前半ロスタイム、コーナーキックをニアサイドで受けたエースストライカーのカルドーソが中央へ入れ、主将のFWパレンシアが右足で押し込み、決勝第1戦の結果を負けをチャラに。その後も何度もカウンターからチャンスを作ったが、ボカの名GKコルドバに阻まれ、最後には惜しくもPK戦で敗れた。ボカ・ジュニアーズはクラブ世界一を争うトヨタカップ(11月26日国立競技場)で欧州代表のバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と対戦する。