☆☆ 日本初、珠玉の6本が集う! ☆☆ 2006年10月14日(土)〜20日(金) 渋谷ユーロスペース
公式サイト:http://www.action-inc.co.jp/mexico/ 主催:メキシコ・ドキュメンタリー映画祭実行委員会 後援:在日メキシコ大使館/メキシコ外務省 助成:国際交流基金 協力:メキシコ映画公社(IMCINE) 国家文化芸術庁(CONACULTA) メキシコ映画研修センター(CCC) モレリア国際映画祭実行委員会 協賛:グローバル・キャプションセンター・(株)メキシコ観光 お問い合わせ:映画祭事務局03-3770-3936 festival@action-inc.co.jp
生きるチカラ、ここにあり! Aqui tienes la fuerza de vivir!
経済的な格差を始め、地域、民族の多様性を抱えながらもメキシコの人々は巧みに共存し、しぶとく生き抜いている。 彼らを被写体とし、残酷なまでに人と社会の現実を映し出しつつ、最後には不思議と希望を与えてくれるメキシコ・ドキュメンタリー。 その中でも、2003年から2005年にかけて制作され、国内外から高い評価をうけた珠玉の6作品が日本に初上陸!! 主役はいずれも「自らの居場所を築こう」とする人々である。 自分を信じる力、まわりが何と言おうと、迷わず突き進むバイタリティどん底に落ちても再び立ち上がろうとする粘り強さ、最大の魅力であるユーモア、そして人生を楽しもうとする姿勢。 メキシコのドキュメンタリー作品は、 「人の生き方にはあらゆる選択肢がある」 ことを気づかせてくれる。 10代の犯罪をはじめ、悲惨な事件があとを断たない現在の日本。 「格差社会」というキーワードに不安を覚える日本人。 そして、何よりも人と人の関係がとりづらくなっている今の日本社会。 ここに一石を投じることができるのはメキシコの人々の「生きる力」と 互いの「違い」を認めつつ、共存する社会のあり方ではないだろうか? 日本では、ほとんど見られないメキシコ・ドキュメンタリー。 力強く、潔い女性監督作品3本を含め、エネルギーに満ちた6作品がこの秋、渋谷に集結する。
■ムーシェス:アタシたちの楽園を求めて」 (Muxes:Aut_nticas, intr_pidas y buscadoras de peligro)
2005年/105分/監督:アレハンドラ・イスラス <監督来日予定>
メキシコ・オアハカ州フチタン。鮮やかな民族衣装をまとうのは女性だけではない。 ここではサポテカ語で「ムーシェ」と呼ばれるゲイの男性たちも着飾り、独自の「女王」を決める祭りが行われる。 小さなコミュニティの中でカミングアウトし、団結しながら、自らの居場所、自分たちの楽園を築こうとするムーシェたち。「女のまち」と言われ、今では共存しているかのように見えるフチタンだが、イスラス監督は、町の人々の日常生活とインタビューを通して、外からは見えない葛藤とムーシェたちの本心を浮き彫りにしていく。 「自分自身であり続ける」とはどういうことなのか?そして「尊厳」とは何か? 悩みながらも前向きに追求するムーシェたち。そのとりどりの姿が見えてくる。
2005モレリア国際映画祭最優秀ドキュメンタリー観客賞 2005リオデジャネイロ国際映画祭参加 2006パリ・インディペンデント映画祭参加
■「黒い牛」 Toro Negro
2005年/87分/監督:カルロス・アルメージャ ペドロ・ゴンサレス・ルビオ
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督「バベル」のメイキング担当者二人による長編ドキュメンタリー・デビュー作。 イニャリトゥ監督の口添えで、映画公社から助成金を受け、制作にこぎつけた。 ユカタン半島の闘牛士、フェルナンド・パチェコ。23歳。 人々からの称讃と尊厳に満ちた生き方を求めて、「向こう見ずな男」のあだ名通り牛に目がけて突き進む毎日。 しかし、苦しい生活の中で、想いとは裏腹にアルコール中毒、同居女性への暴力と、自己破壊的な行動が次第にエスカレートする。 まわりから孤立していくフェルナンド。やりきれない日常から逃れるように、長らく、音信不通だった母親に会いに行く。 監督たちはフェルナンドと一ヶ月間、共にくらし、その後、8週間かけて撮影した。どん底に落ちても這い上がろうとする23歳。希望の光は見えるのか。
2005モレリア国際映画祭最優秀ドキュメンタリー作品賞 2005サンセバスチャン映画祭ホライズン賞 2005トロント映画祭 2006ニューヨークで公開
■「メキシコ女性刑務所/塀の中の物語」Relatos desde el encierro
2004年/78分/カラー/監督:グアダルペ・ミランダ
ハリスコ州、プエンテ・グランデ女性刑務所に初めてカメラが入った。 時には唄い、時には踊り、沈黙し、笑い、涙しながら語る女性受刑囚たち。 刑務所の内状と彼女たちの日常生活から独白に至るまでを監督以下、すべて女性の撮影隊があますところなく追っている。 ミランダ監督は、受刑囚ひとりひとりにとって(ひいては女性にとっての)「自由とは何か?」を一貫して追求している。 インタビューに顔を出して答える10人あまりの受刑囚たちは、夫、恋人、家族への想い、選んだ道、選べなかった道、そして、これからの生き方について、まるで友人にでも話すように語り始める。 刑務所の待遇改善を要求して立ち上がる、まさに、へこたれない女たちの物語。 2004ビアリッツ映画祭最優秀ドキュメンタリー賞 2005アリエル賞初監督ドキュメンタリー部門ノミネート 2005トゥールーズ・ラテンアメリカ映画祭 2005ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭
■「メキシコの魂を唄った男/ホセ・アルフレド・ヒメネス」La vida no vale nada
2004年/54分/カラー・モノクロ/監督:エドアルド・ゴンサレス・イバーラ
メキシコが生んだ偉大な歌手であり、作曲家、ホセ・アルフレド・ヒメネス。 「人生なんて価値はない」と唄う「グアナファトへの道」(Camino de Guanajuato) 「金があろうが、なかろうが、自分の好きな事をする」と「王様」(El Rey) ランチェーラと呼ばれるリズムとともに彼の作品は、メキシコはもとより、ヨーロッパ でも若手ロックグループらにカバーされ続けてきた。 メキシコ人の魂をふるわせる詩とメロディーが友人たちの助けで作品となった経緯、楽器も弾けなければ、音符も読めなかった伝説的な作曲家の知られざるエピソードが今、彼の歌声とともによみがえる。
2005年アリエル賞最優秀短編ドキュメンタリー部門ノミネート
■「僕は・・」Soy
2003年/54分/監督:ルシア・ガッハ
ハンガリーで前世紀に開発された脳性小児まひの人々のための自立支援システムPeto(誘導教育と呼ばれる)。 身体の動きや言葉の発声を絵画、詩、歌、演劇を通して誘導していくこのシステムが、 脳性小児まひの子供を持つ親たちにより、ラテンアメリカで初めてメキシコに導入された。 そこに参加する4人の子供(青年)たちが、日々の生活と訓練をとおして、自分たちの考え方が、どのように変わってきたのか、また、どんな夢を持つようになったのか、など、自らの目と身体、そして言葉を通して語ってくれる。 ルシア・ガッハ監督は、療法士や親の発言、ナレーションを使うことなく、子供たち生の声と訓練の様子だけを取り上げながら、「生きる」とはどういうことか、をあらわしている。表題の「Soy」は、訓練に参加した16歳の青年が書いた詩のタイトル。 詩集は、現在、メキシコで出版されている。
2005年アリエル賞最優秀短編ドキュメンタリー賞受賞
■「アレックス・ローラ/ロックに取り憑かれた男」Alex Lora, Esclavo del Rocanrol
2003年/106分/カラー/監督:ルイス・ケリー メキシカンロックを唄って35年! 過激な体制批判でメキシコ人のうっぷんを晴らす メキシコ内外で最も有名なロックグループ「Tri」
ファン層は3世代にわたるが、体制を批判する歌詞とジョークが原因で、これまでのコンサートは、まったくテレビで放映される事がなかった。 ルイス・ケリー監督は、2年間、バンドと行動をともにし、メキシコ、アメリカ、南米、ヨーロッパツアーの様子とともに、各地でのラジオ出演、ファンの反応ぶりを記録し、ステージ以外でのローラの姿にも迫っている。 2003年グアダラハラ映画祭 FIRESCI賞 2004年ロサンゼルス・ラテンアメリカ映画祭 審査員特別賞 2004年サンタバーバラ国際映画祭 2004年シカゴラティーノ映画祭
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