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Archivo#023

「サボテンのおなら」

旅行雑誌「エービーロード」の先週か先々週号で、メキシコが特集されていました。私が昨年、メキシコ旅行に行ったのも秋(11月)だったし、比較的、航空運賃が安い秋に海外旅行をする人は結構いるのかもしれませんね。
メキシコに行く際は、必ず、「旅の指さし会話帳・メキシコ」を持って行っていただきたいのですが、先日、おもしろいメキシコ本を見つけたので紹介いたします。
著者は女優の小林聡美さんで、本のタイトルは「サボテンのおなら」...
彼女のメキシコ旅行記「ほげらばり」も以前、読んだことがあったのですが、「サボテンのおなら」はかわいいイラストと写真が満載で、小林さんが、彼女の感性で、興味を持ったメキシコの断片が報告されています。
普通、外国のことが書かれたガイドブックや紹介本というと、読者が興味を持ちそうなことは全て、満遍なく載せられていますが、「サボテンのおなら」は、著者が興味を持ったことしか、レポートされていません。従って、普通のメキシコガイドブックなら多くの紙面を費やす民芸品は、「著者が嫌いだから」という理由でほとんど書かれていません。その代わり、著者がひどく感銘をうけた、女性下着売り場のディスプレイについては、写真、イラストが何枚も載せられています。他、私はメキシコで全く気にしたことがなかった、通りの犬についてとか(今度、メキシコに行ったときは私も犬に注意を払ってみよう...)。
この本は、初めてメキシコへ行く人へのガイドブックとしてはあまり役には立たないと思いますが、以前、メキシコへ行ったことのある人は、この本を読みながら、「そうそう、私も気になってたんだよねー。」とか「なるほど、そんな見方もあるのか...」とメキシコ再発見をしてみるのも良いのではないでしょうか。

 

サボテンのおなら」
著者:小林聡美
出版社:幻冬舎文庫(571円)

 (aya)