一期一会 タクシー編 (2)

メキシコシティ

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ビートルのタクシー。メキシコシティのある地域ではバスもこの配色でした。
メキシコシティ―――新旧の時代がミックスされた、メキシコの大都市。私が滞在していたクエルナバカとは、何もかもが全く違う街。空気も、時間の流れも、目に飛び込んでくる景色も。ひとまず、建物の高さが高い!日本にいても大都会とは縁の無かった私にとって、メキシコシティを歩くときはいつもきょろきょろしてしまいます。

とりわけ目を引くのが、大きな道路を走るタクシーの群れ。白と緑に色分けされたタクシーの多いこと、多いこと。そして、タクシー如何によらず、ビートルの数も多い。だからビートルのタクシーが連なっていたりすると、本当に何か虫の大移動みたいに見えます。

シティ観光の際に、タクシーに乗る機会がありました。私はビートルに乗りたくて、乗りたくて仕方なかったのですが、人数の関係上どうしても乗ることが出来なくて、ちょっと大きめの車体のタクシーに乗りました。クエルナバカに比べたら、メキシコシティはきれいに舗装された道路が多く大きな坂道もありません。快適なドライブです。しかし多少の高低差は避けられない上に、一般道なのにかなりのスピードで走るため、小さな子供向けのジェットコースターに乗っているようなスリルはここでも健在でした。本当に浮きます。その時思ったのです。ああ、ビートルに乗らなくてよかった、と。それなりに大きさのある車体のこの車でさえ、これだけ浮き上がるのだから、車体の小さなビートルだったらもっと影響が大きいはず。

突然ですが、私は乗り物に非常に弱いです。自転車以外の乗り物で酔ったことがない乗り物はきっとないでしょう。飛行機、車、バス、電車、新幹線、フェリー・・・嫌な記憶はどれでも見つけられます。メキシコが大好きな私ですが、これだけはネックです。特によく利用する長距離バスや時には自家用車でさえ、道路の状態と運転技術によって気分が悪くなってしまうのです。例えそれがたかだか20分のドライブであっても。そこで実感するのは、タクシーの運転手さんは運転がうまい!ということ。メキシコで乗ったタクシーでは酔ったことがないのです。おしゃべりしたりして気分が紛れるというのもあるのかもしれませんが、やっぱり運転が上手なのでしょう。(車が上等とはとても思えない)

脱線ついでに、もう一話。
ある場所からの帰り道、バスが無いためにタクシーに乗りました。結構なスピードで走っています。何キロくらい出てるのかな?と思って後部席からスピードメーターをチラッと覗いてみると、なんと20キロ。「・・・ありえない」そう思ってよ〜く見てみると、メーターの動きがおかしいのです。お分かりでしょうか?スピードメーターが壊れていて(機能していなくて)、車の振動に合わせて振動していただけだったのです。日本ではありえませんが、これくらいの故障は、故障のうちには入らないのでしょうね。(だって、ちゃんと動くし。)

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