一期一会 トイレ編 (3)

カカワミルパの鍾乳洞

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カカワミルパの鍾乳洞の後に行ったタスコの町。

 今回はカカワミルパの鍾乳洞をご紹介しましょう。クエルナバカから70キロほどのところにあるこの鍾乳洞は、銀の街タスコに行く途中に立ち寄りました。いい写真がないので説明しにくいのですが、本当に幻想的で、光と影で作られる様々な世界に感動しっぱなしでした。ワインボトルのようなかたちの鍾乳石や、光をあてるとカップルが踊っているように見えるもの、動物の形を思わせるものなど、人間の想像力と大自然の不思議を体感できます。中でも印象的だったのは鍾乳洞の中にコンサートホールがあったことです。以前は実際にコンサートも行なわれていたとか。音楽に携わっている私としては、こんなところで聴いてみたいし、自分もやってみたいと勝手に盛り上がっていました。

おいおい、トイレの話じゃねえのかとお思いの方、これからです。この鍾乳洞で驚いたことが二つあります。ひとつはガイドさんに連れられて一通り見学し終わると各自で来た道を戻らなければならないこと。日本ではだいたい入り口と出口って違うじゃないですか?まさか戻ると思っていなかったので“・・・?”という状態でした。そしてもうひとつがお手洗い。メキシコで初めて出会った衝撃的トイレでした。何が衝撃的って、ドアがなかったんですよ。全部じゃないんですけど、数個のトイレにはドアがなくて、その代わりにカーテン(しかもかなり派手)がありました。もちろん、そのカーテンの中は普通のトイレなんですけどね。ちょっと抵抗があったのですが、そこ以外にお手洗いはないし、他のメキシコの人たちはどんどん入っていくので同様に入ることにしました。もちろん、友達にカーテンの前にいてもらいましたけどね。突然開けられたらたまらないので。(実は以前に経験アリ。鍵が壊れていてかからなかったのですよ・・・。友達に“前にいてね”って言われて、私はちゃんといたのに、私のときは手を洗っていたらしく、突如知らない女の人にドアを開けられてびっくりした記憶があります。向こうもびっくりしてましたが。今回は鍵があるとかないとかのレベルじゃないですけど。)

 メキシコにいるとわりと鍵のかからないお手洗いに遭遇します。それでもありがたいのは、ドアの下のほうは必ず広く開いていて、中に人がいるかどうかが分かるということです。どこかで防犯のためと聞いたことがありますが、そうでなくてもお役立ちです。

この鍾乳洞から出た後、生まれて初めてチリ(唐辛子)のかかった果物を食べました。スイカに塩をかけるのと同じなんでしょうけど、食べるまでは怖かったですね。メキシコ人ガイドさんが「辛くないから、食べてごらん」と自分のをわざわざくれるので、食べてみるかと思って食べたのですが、これが結構いける!人のなのにずいぶん食べてしまいました。気が付くとガイドさんが新たにもう一個買っていて、なんだか申し訳なかったです。ちなみに、今の私の家にはその時にかかっていたチリが常備されています。日本ではなかなか使いにくいのですが、夏場にはよいのではないかと思っています。ちなみに塩味のおせんべいなどに振りかけても美味です。

 雑談なのですが、メキシコの民芸品の中にはカエルをモチーフにしたものがたくさんあり、この鍾乳洞の民芸品屋さんの中にもカエルを扱っているお店がいくつかありました。実は、私はカエルコレクターなのです(笑)。正確に言うと、私があんまり「カエルがかわいい」というもので、友達や両親が何かにつけてカエルグッツをプレゼントしてくれるのです。気がついたらかなりの量のカエルが私の部屋に終結。現在も増加中です。スペイン語が出来る方はお気づきとは思いますが、私のペンネーム“Ranita”とはスペイン語で“カエルちゃん”という意味。名前の由来はここにあったのです。始めに書こうと思って忘れていたのでこの場を借りて。


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