第1回

日本のみなさま、地球の裏側からこんにちは。
「カフェ・メヒコ」ウルグアイ支部の「ひとり支部長」chiakiです。
ウルグアイの首都モンテビデオに来て早いもので1ヶ月。日本は桜が満開と聞きますが、こちら南半球は秋。モンテビデオも紅葉こそしてませんが、だいぶ涼しくなってきました。ご存じの方も多いと思いますが、私はこれから2年間、当地で仕事をしながら暮らす予定です。

そんなわけで、今週から始まったこのコーナーでは、私の個人的な体験や感想をもとに日記風にウルグアイの「今」を紹介していきたいと思います。なお、毎月1回担当がまわってくる「特集コーナー」の方でも、ここでは書ききれないウルグアイの姿を詳しくご紹介していきますので、よろしく!

第一回目は、私の住んでいるマンションの写真などまじえて、住宅環境などをお伝えします。

ウルグアイはアルゼンチンとブラジルに挟まれた人口約330万人の小国。面積は日本の半分で、牛肉、羊毛が主要輸出産品の農牧国です。人種、文化、言語、習慣などはラプラタ河を挟んだ隣国アルゼンチンに類似しています。ちなみに首都モンテビデオには全人口の半分近い150万人が暮らしており、さながらアルゼンチンの地方都市といった趣(だそう)です。

実際、せせこましい東京からやって来た私にとってモンテビデオは「首都でありながら信じられないほど人口密度が低い」ところです。それに加えてラプラタ河の河口に位置しているので、港町特有の「開放感」が感じられます。もっとも、メキシコのベラクスルなんかの港町に比べ、暑苦しくない爽やかな雰囲気ですが。

ラプラタ河は、とにかく広い。水の色は青とは言い難く、雨が降ると泥で濁って汚い色になりますが、ここでは誰もラプラタ河を指して「河」とは言いません。「海」なのです。ちゃーんと、砂浜のある「プラジャ」(海岸)があるし、「ランブラ」と呼ばれる海岸沿いの散歩道もあります。天気が良ければ、犬をつれて散歩する人や、ジョギングする若者、ベンチに座って夕陽を眺める恋人や老夫婦なんかがいて、健康的でのどかな風景です。

私の住んでいるマンションも海岸の近くで、ベランダ(15階)からは小さなヨットハーバーが見えます。

しかし、このラプラタ河・・・天気が悪いと嵐のような風を運んできて大変。(快晴の日でも風は強いですが。)日本から持ってきた折り畳み傘は開いて30秒後に壊れました。強風対策のため、海沿いのマンションはたいてい2重窓になってます。

長引く不況の影響で数年前に比べ家賃が下落しているそうですが、中級レベルの平均で月800ドルぐらいと聞きました。郊外に行くと大きな屋敷が建ち並ぶ高級住宅街がありますが、私の住んでいる新市街地は、ほとんどがマンションやアパート。旧市街の方の住宅事情はよく分かりませんが、車で一度通りかかった低所得者層のバリオ(地区)は、メキシコで私が住んでいたところに似て普通でした・・・。ちなみに、ウルグアイ政府の統計によれば全人口の65%が持ち家に住んでいるそう。

最後に治安に関してですが、メキシコや中米で暮らした経験からすれば、ここは天国。一部で危ない地区もあるそうですが、私の生活圏内(=新市街地)では全く危険を感じません。もちろんマンションには警備員がいますが・・・。こんなに安心してタクシーやバスに乗れるのは中南米では珍しいことです。メキシコで夜中にジョギングしたら自殺行為ですよね・・・。

そんなことを思いながら、先日ぼけーっと昼間にセントロ(旧市街の中心)を歩いていたら、通りがかりのおばさんに「かばんに注意しなさい」と忠告されてしまいました。リラックスしすぎ!?
身ぐるみはがされた日本人観光客の話も聞くので、油断は禁物です。

次回は、親切なウルグアイ人のお話など・・・。
Hasta pronto !


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